「邦夫の乱」いばらの道 与謝野、舛添氏、連携を否定(産経新聞)

 新党結成を掲げて鳩山邦夫元総務相が自民党離党を表明した問題で、与謝野馨元財務相は17日、党本部で勉強会「正しいことを考え実行する会」を開き、「新党を目指すということを言っているのではない。もっと執行部が現状に危機感を持たなければいけない」と述べ、鳩山氏の新党構想と距離を置き、執行部一新に取り組んでいく考えを明らかにした。舛添要一前厚生労働相も「新党を作るとか、誰と組むとか、そういうことを先にやるからおかしくなる」と述べ、鳩山氏との連携に否定的な考えを表明。これにより、5月の大型連休前に新党を結成するという鳩山氏の構想は大きくつまずいた。(今堀守通)

                   ◇

 「そうだな…」

 与謝野氏は16日、側近の園田博之前幹事長代理に電話で「鳩山氏とはしばらく距離を置いた方がいい」と忠告され、こう応じた。

 月刊誌で「谷垣禎一総裁の下では夏の参院選はおぼつかない」と指摘した与謝野氏は、新党結成を視野に入れた執行部刷新を要求。新党結成をもくろむ鳩山氏と「仲間」でいく腹づもりだった。

 ◆裏方のはずが…

 だが、「裏方」のはずの鳩山氏は事前の知らせもなく早々に離党と新党結成を打ち出してしまった。これにより、与謝野氏は鳩山氏と連携を取ることが困難になり、新党の選択肢も当面捨てざるを得なくなった。

 「ワインは熟成するまでに10年以上かかるんだ…」。17日午前、与謝野氏は記者団にこうつぶやいた。昼の勉強会では、執行部刷新など党改革の実現が目標であることを確認、党改革への考えを聞くため、谷垣氏に会への出席を要請することを決めた。

 側近の後藤田正純衆院議員は勉強会終了後、「われわれが未来の自民党を支えると自負している」と強調。「兄の鳩山由紀夫首相と同じような疑惑のある邦夫さんと、『脱税王』と言った与謝野さんが組むなんてことは到底、論理的にもあり得ない」とも断じた。

 舛添氏は17日朝、自らが会長を務める「経済戦略研究会」を開き、会を勉強会から議員連盟に衣替えし、メンバーを増やしていくことを決めた。執行部批判や政界再編含みの発言を繰り返してきた舛添氏だが、当面は研究会で“研鑽(けんさん)”を積み、党内の影響力を高める作戦を選んだわけだ。

 「政治家にとって政策が命だ。今から私たちの考えを多数派にし、経済政策を中心に国民のためによい政治をやっていくと必ず国民の支持は得られる」

 研究会の冒頭で舛添氏はこう力説した。出席者からは「鳩山氏と行動を共にするようなメッセージは出してほしくない。それは野合だ」(柴山昌彦衆院議員)とクギを刺された。

 新党の参加者について「5人のめどはついている」と発言していた鳩山氏は17日、「何とも言えない」とトーンダウン。「これがいばらの道であり、ありとあらゆる所から批判されるのは承知の上だ」と表情を曇らせた。

 その後、個人事務所などを転々としたが、日中は与謝野氏を含め自民党議員との接触はなかった。夕方の前衆院議員のパーティーでは、ある自民党議員に「関係者には事前に話されたんですか」と尋ねられ、「あー、あー」とあいまいな返事を繰り返したという。

 ◆除名処分も

 新党構想に広がりがないと踏んだ党執行部は強気に転じ、鳩山氏への攻撃を強めている。鳩山氏の処分を決める党紀委員会を24日に開くことを決定。大島理森幹事長は党総務会で「厳しく審査してもらいたい」と除名処分をにじませた。

 田野瀬良太郎総務会長も記者会見で「党政治倫理審査会で聴取する段取りを鳩山氏が察知し、先回りして離党届を出したのが実態だ」と述べ、実母からの資金提供疑惑の弁明を逃れることが離党の動機だったとの見方を示した。

 谷垣氏も与謝野氏の勉強会出席に応じない構えだ。谷垣氏が16日に与謝野氏に会談を申し入れたことを理由に大島氏は「与謝野氏が谷垣氏に会いにくるべきではないか」と一蹴してみせた。ただ、強硬路線は新たな反発を生む可能性もある。

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